百年後の風景

今日、花火の音がしたので宝ヶ池でやってるんだろうと想い、外に出てみる。 僕の家からその方向には三階建ての鉄骨の独身アパートメントが建てられててその方向はさえぎられていた。 隣りにも森Xのおっさんの家が建てられたし、昔なら部屋から首を伸ばせば高い花火は見れてたのに・・・と少し残念な気分で家に戻る。 母が子供の頃は北山通りの資料館まで見えてたというから、風景の変わり方はえぐいなぁ・・・と。



最近仕事で岩倉を周る。 隅々まで。 毎日うろついてると、自分の家の裏にある知らなかった風景が自分のものになっていく。

具体的な地域をあげると、岩倉中在地、忠在地、村松、土蔵、西河原、下在地、・・・・・・などなど・・・。 家々をまわってるととても古い家があり、昔の風景が垣間見れる地域がある。 一口に岩倉といっても新興の住宅街は百年前はモノノケが住むところで、人間が無理やり山切り開いて作ったところであって、「岩倉、田舎やから自然が多いわー。」なんてゆうてるのはちょっと・・・。 そら、山は近いかも知らんけどね。



僕が今住んでる家は古い。 僕の知らないひーおじいちゃんの代からここにある。 もう二つも三つも時代を超えてその都度リフォームを重ねられ、趣もへったくれも無いが、ところどころ残るパーツからその時代が偲ばれる。

岩倉で見かける家は土間の感じ、引き戸の感じから推測するに僕の家が建てられた頃のものと同時代なんだろうなぁ、と。 土蔵、中在地の下の方の特に川辺沿いは昔からそこに住んではって、その風景が残ってるんだろうと思う。 土壁に囲まれた細道、周りにある畑、田園。 昔の上賀茂もこんな感じやったんやろうなぁ・・・と一人想う。 変わり果てたふるさとの風景。



勿論、百年後どうなってるかなんてあまりどうでもいい。 百年前の人もこんななってるとは思ってなかっただろう。 古いものが良いとか誰が言うたんや? 

それより、地球汚すなよ。