写真のないブログ

 古い型の長細いi-podにヘッドフォンを挿し、再生ボタンを押す。 最近接触が悪く、プラグの位置によって片方の耳から音がきこえなることがある。 聞こえてきたのは北欧エレクトロのグループ、ムームのドリーミーな音。 そのときの気分にはまったのでそのままシャッフルせずに靴を履いて玄関をでた。 

 お久しぶりです。 この間というと、ほんの少しだけ社会復帰してめげてみたり(笑)、妹に第二子が生まれたり、言葉にすると激動チックだけど、自分的にはさして刺激的なこともなく、退屈そうに暮らしていました。 それは寂しいことではなくって、実は自分がどこかでそう望んでいるのだろうと思う。 なんか、生きているという実感が希薄なんです。 ちまちまストレスを発散するかのごとくうろうろ遊びまわりたくないのです。 それが悪いとかくだらないとかじゃなくて、そういう風に時間を過ごしたがってないだけで、それでも、何をする訳でもなく、暇で金のない孤独な大学生のようにだらだら生きている。

 地下鉄の改札をぬける、眼下に黒のバーバリーチェックのコピー柄の女性が視界に入った。 それをかわして左に折れ階段を下りていく。 プラットフォームに降りると曲がシャッフルされフィラ・ブラジリアの曲に変わった。 地下鉄に乗り込みむ。 向かいのドアの横に藤原ノリカが写った広告が貼り付けてある。 電車の中では、人と目が会わないように目線が泳ぐ。 他の人はというと、携帯電話を眺めたり、本を読んでいたり、眠った振りをしたりといろいろだ。 御池駅に電車が着くころ、曲はデトロイトテクノにシャッフルされる。 逃げるように地下鉄を降り階段を上がる。 最近、人は何であんなに携帯やポータブルゲーム機に夢中になるのか少しわかった気がする。

 曇り空の京都、今日も生きてます。 それと、国民年金の催促状。 何でこんな人間から金取るかな?(笑)